リスクが利益を上回るなら、米国はウクライナへの兵器供給を止めるべき=元米大統領顧問

米政府にとってもはや有益ではない状況で戦闘を続けることをウクライナが決定した場合、米国はウクライナへの兵器供給を控えるべきだ。3人の異なる米大統領の政権で顧問を務めた米国の著名な政治学者パトリック・ブキャナン氏がこのような見解を示した。
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ブキャナン氏は、月刊誌「アメリカン・コンサバティブ」に寄稿した中でこのように記した。

「米国は、この紛争を終わらせるために、いつ交渉の場に出るべきかをウクライナに指示すべきではない。とはいえ、我々米国人がウクライナでの戦闘に絶大な貢献をしていることを考えれば、今後も戦闘を続けることの危険性が我々にとってあらゆる潜在的利益をも上回ると判断した時、ウクライナにそれを伝える権利がある」

ブキャナン氏によれば、このような状況下でウクライナが戦闘を続ける決意を示した場合、米国は「ウクライナは米国の弾薬なしで戦闘することになると通告するべき」だという。
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「大国は、自国の重要な利益とは無関係に、望まぬ戦争に引きずり込む能力を小国に譲歩するべきではない」とブキャナン氏は強調した。
ブキャナン氏によると、米国もウクライナに対して、いつ戦闘を終わらせるつもりなのか、回答を求める権利がある。米国にとって重要なことは、ドネツク、ルガンスク、あるいはヘルソンが最終的に誰の支配下に置かれるかではなく、核戦争に発展する危険性をはらんだ紛争に巻き込まれないことだと同氏は考えている。
ブキャナン氏は「これらの地域には、1949年から1989年の冷戦を通じて何とか回避できたような、核武装したロシアとの紛争に米国が関与することを正当化するものはない」と指摘した。
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