船の位置情報を追跡するサービスを手掛ける「MarineTraffic」によると、日本時間6日夜時点でボスポラス海峡周辺のトルコ沿岸には約30隻のタンカーが滞留していた。その多くはトルコ船で、ロシアのタンカーも5隻も含まれていた。
これまでに米「ブルームバーグ」などは上限価格を超えたロシア産石油を運搬するタンカーへの保険適用を禁止する西側諸国の措置を受け、トルコ政府が海上保険のデータを提示するように求めたことなどから、数百万バレルもの石油が黒海で足止めを食っていると報じていた。
船舶の位置情報追跡サイト「MarineTraffic」のスクリーンショット。ボスポラス海峡入口含んで待機しているとみられる船が確認できる。時間は日本時間7日午前3時ごろ。
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一方、ロシアの物流コンサル会社「InfraProjects」のアレクセイ・ベズボロドフ氏は、「渋滞」と上限価格による制裁の因果関係は明白ではないと指摘する。というのも、ボスポラス海峡で船が渋滞するのは日常茶飯事だからだ。
第一に大型タンカーは夜間の通行は禁止されている。また、滞留しているタンカーのほとんどはトルコの港に向かうもので、周辺で待機するのも当たり前だ。ベズボロドフ氏はロシアのタンカー通行が禁止されることもないとみる。
スプートニク通信はこれに先立ち、ロシア産原油の価格に上限を設ける措置の内容や、これに対してロシアがどのような対応をとる可能性があるかについて報じた。
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