カルン報道官は首都アンカラのビルケント大学で開かれた対外政策についてのイベントに参加した中で、次のように発言した。
「人類は世界舞台における新たなパワーバランスを必要としている。ウクライナとロシア間の戦争にひそむ根本的原因を取り除かない限り、あらゆる国が安全と感じるようなバランスを保証することはできない」
またトルコはNATO加盟国で、西側と協力はしているものの、これがロシアとの連携を阻止することはないとした。さらに、ロシアとの良好な関係が米国との間に緊張を生むべきでもないとした。報道官は次のように不満を口にした。
「米国、英国、ドイツ、フランスは国際情勢に影響を与えながら、地球の様々な地域で行動しているものの、それが批判の対象となることはない。トルコがロシアや他の国々と連携することは【方向転換の試み】といわれる」
そのうえで、トルコは独自路線を構築しているに過ぎないとし、自らの立場をよく認識したうえで優先事項に従い行動していると評価した。
11月中旬、エルドアン大統領は「米国の率いる西側諸国は、ほとんど際限なしにロシアを攻撃しており、ロシアは抵抗する羽目になっている」と発言した。ロシアのウクライナにおける行動は、NATOの動きに先行したものであり、偶発的なものではないと強調した。
また、エルドアン大統領は、ロシアに対する孤立政策は、欧州諸国に深刻な結果をもたらすだろうと警告した。
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