バイデン大統領は共同記者会見で次のように発言した。
「ゼレンスキー大統領、あなたは実現する用意があることを明確に示してくれたね。発言を言い換えさせてください。あなたには講和実現、正当な講和実現の用意がありますね」
その後、バイデン大統領はゼレンスキー大統領の方を振り向き、同意するよう視線を送った。これを受けてゼレンスキー大統領はうなずいてみせた。
続けてバイデン大統領はロシアのウラジーミル・プーチン大統領には「この戦争を終わらせる用意がない」とし、米国は「勇敢なウクライナ国民が自国防衛に必要な資金を手にできるよう保証する」と表明した。
一方のゼレンスキー大統領は記者会見で「ロシアとの正当な講和がいかなるものなのか、私は分からない」とし、領土および主権の問題ではいかなる妥協も許さないと表明した。
「正当な講和? 私は知らない。正当な講和とは何か、私は知らない。これは哲学の問題だ……私と彼の間で、正当な講和は異なる形をしている。大統領である私にとって、正当な講和とは我が国の主権、自由、領土保全の問題でいかなる妥協も許さないということ、ロシアの暴力がもたらした全ての損失を賠償させるということだ」
そのうえでゼレンスキー大統領は、「私は心の底から共に勝利をつかみたい、いや、つかみたいのではない、私はこれを確信している」と発言した。
日本時間未明にワシントン近くの空軍基地に到着したゼレンスキー大統領は、SNSの自身のページに「ウクライナの安定性と防衛力を強化するための一連の会談を行う。バイデン大統領とは二国間関係について話し合う」と投稿していた。
CNNなどによると、これまでに米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官はウクライナ紛争が「新たなフェーズ」に突入したと指摘。首脳会談について「米国が現在、そして今後も続けていくことを議論するだけでなく、最終的にどうやってゼレンスキー大統領のいう『公正な和平』の実現を試みるかについて、両首脳が面と向かって話し合うよい機会となる」と述べ、今後のウクライナへの軍事支援に加えて和平への道筋がテーマになる可能性を示唆していた。
一方でアントニー・ブリンケン国務長官は21日、米製対空防衛システム「パトリオット」を含む、18億5000万ドル(約2380億円)規模のウクライナへの追加軍事支援を決定したと明らかにしている。
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