先にウクライナ・メディアは、分離派のシノド(宗務院)が10月、クリスマスを12月25日に祝うことを許可したと報じていた(ロシアやウクライナでクリスマスは例年、1月7日に祝われる)。ポロシェンコ元大統領はSNSのテレビラムに投稿し、「我々は12月24日と1月6日にクリスマスイブを祝うというユニークな機会を手にした」と記した。
弾圧の恐れがあることを理由に匿名でスプートニク通信の取材に応じたウクライナ正教会の幹部は、分離派がウクライナ最高会議を利用し、伝統的なウクライナ正教会の活動を禁止しようとしているとの懸念を示した。その上で分離派は米国政府の要望を受け、欧米にならって12月25日にクリスマスを祝うことを目指しているとした。
分離派(新ウクライナ正教会)は2018年、ポロシェンコ元大統領の肝いりで設立された。伝統的なウクライナ正教会はモスクワ総主教庁の管理下にあったことから、これに対抗するものとして誕生した。2019年にコンスタンティノープル総主教庁は新ウクライナ正教会の独立を承認したものの、世界に15ある正教会の大半はその独立を認めておらず、コンスタンティノープル総主教庁の管理下にある団体と認識している。
関連ニュース