ウクライナへの戦車供与まとまらず 独、慎重姿勢崩さず

ドイツのラムシュタイン在独米空軍基地で20日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国などによるウクライナへの軍事支援に関する会議が開催されている。焦点となっているドイツ製主力戦車「レオパルド2」の供与では、独側が慎重姿勢を崩しておらず、これまでのところ「統一見解」には至っていない。
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今週就任したばかりのドイツ代表のボリス・ピストリウス国防相は、次のように述べている。

「我々は戦車レオパルド供与の可能性について話し合ったが、この問題について統一見解はないと言わざるを得ない。メリットとデメリットがあるが、非常に慎重に検討しなくてはならない」

ピストリウス国防相は、ウクライナにレオパルド供与に向けた検討会を同日発足させているが、「いつ、どんな決定ができるかは言えない」と拙速な判断は避けたい姿勢を示している。また、ドイツは自軍の装備状況も考慮する必要があるとしている。
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「レオパルド2」をめぐっては、これまでにポーランドやスペインなどが供与の意思を示しているが、生産国であるドイツの承認がなければ再輸出はできない。言い換えれば、ドイツが許可すればNATO加盟各国がウクライナへの供与を始めることになる。ドイツのオラフ・ショルツ首相はエスカレーションの回避を重視し、これまでも攻撃兵器の供与を渋ってきた経緯がある。
この問題について、これまでにロベルト・ハーベック独副首相はブルームバーグのインタビューで次のように述べている。

「米国がウクライナに戦車を供与すると決定してくれれば、ドイツは楽になる。ドイツの歴史は知っているでしょう。当然の理由で、気が進まないのです」

ハーベック副首相は「ドイツの歴史」の具体的内容については示していないが、ナチス・ドイツによる第二次世界大戦時のロシア(ソ連)への侵略の歴史を意図しているとみられる。
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