米国、ロシア産石油製品に2種類の価格上限を設定することで合意

米国およびその同盟国は、ロシア産石油製品に対して、石油よりも割高価格で取引される製品向けと、割安価格で取引される製品向けの2種類の上限価格を導入することに合意した。米財務省が発表した。
この記事をSputnikで読む
米財務省のウォリー・アデエモ副長官は20日、海上輸送されるロシア産石油の価格に上限を設けている国の閣僚とオンライン会議を実施。
米財務省の声明には「石油精製品について、2種類の上限価格を設けるというアプローチで合意した。一つはディーゼルや軽油など、一般的に石油よりも割高な価格で取引される製品向け、もう一つは石油よりも割安な価格で取引される製品向け」と述べられている。
ロシア産原油価格上限設定 唯一影響を受ける国は日本
ロシア産石油製品の価格は、2月に上限が設定される予定。EU(欧州連合)は2月5日より海上輸送によるロシア産石油製品を禁輸する。
また、ロシア産石油に上限価格を設けている国々は、3月に価格の見直しを行う見通し。昨年12月に導入された海上輸送による石油の上限価格は、1バレルあたり60ドルとなっている。
米国財務省の声明には「これにより、世界市場の動向を考慮することができるようになる」と述べられている。
ロシアのプーチン大統領は昨年12月27日、日本を含む西側諸国によるロシア産石油の上限価格設定への対抗措置を定めた大統領令に署名。大統領令によると、契約書に上限価格が直接的、あるいは間接的に示されている場合は原則として輸出を禁止する。石油については2月1日に発動し、期限は7月1日まで。その他石油製品については今後、内閣が発動日を定める。
関連ニュース
【視点】ロシア産原油に対する「上限価格」設定のリスクと影響
【解説】勝者と敗者 ロシア産原油価格上限は世界の市場にどう影響するか
コメント