この日辞任したのは、キリル・ティモシェンコ大統領府副長官、ビャチスラフ・シャポワロフ国防次官、アレクセイ・シモネンコ次長検事の3人。
ウクライナメディアのこれまでの報道によると、ティモシェンコ大統領府副長官は昨年10月以降、米自動車大手「ゼネラル・モーターズ」が人道支援のために送ったSUV車を公用車として流用し捜査を受けている。また、ティモシェンコ氏はキエフ近郊の高級住宅街に居住しているとも報じられていた。
また、シモネンコ次長検事の辞任のきっかけとなったのは、スペインに10日間の休暇に出かけたことだった。ウクライナの実業家、グリゴリー・カズロフスキー氏の妻が所有する自動車を使い、陸路で出国したという。ゼレンスキー大統領は高官らに国外でのバカンスを控えるよう呼びかけていた。
また、シャポワロフ国防次官は軍の食料調達をめぐる汚職が疑われている。ウクライナ6州の軍部向けに130億フリブニャ(約460億円)相当の食料調達契約を結んだが、これは首都キーウ(キエフ)の一般的なスーパーマーケットで購入するより2倍以上高い価格だったいう。一方、レズニコフ国防相は「技術的ミスだった」としてシャポワロフ次官を擁護する発言をしている。
ウクライナ高官のスキャンダルをめぐっては、これまでに東部・ドニプロの住宅がウクライナ軍のミサイルによって破壊されたと認めたオレクシイ・アレストビッチ大統領顧問が辞任していた。
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