「原子力科学者会報」代表のレーチェル・ブロンソン氏は次のように述べている。
「今年、我々はこれまでになかったほど、核の午前0時に針を進めることになりました。あと、90秒しかありません」
世界終末時計は同誌によって1947年に創設された。午前0時を核戦争などによって人類が破滅する時間にたとえ、それまでに残っている時間で国際情勢の緊張度合いを象徴的に表している。近年は時計の針は進むばかりで、2020~2022年は人類滅亡の100秒前に。90秒前となった今回は、過去最悪の状態を更新した。
これまでに最も人類滅亡から遠ざかったのは1991年で、17分前とされた。その年には旧ソ連と米国が第一次戦略兵器削減条約を結び、核弾頭やその運搬手段となる弾道ミサイル、爆撃機などの軍縮に向け協調が進んでいた。
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