日本の松野博一官房長官によると、ロシア側は19日、南クリル諸島周辺海域での操業条件を決めるために毎年行われている政府間交渉の日程について合意できないと日本側に通知した。これに対し、松野官房長官はロシア側の対応は「受け入れられない」と発言していた。
スプートニクに対し、キスタノフ所長は「日本政府はできるだけ早期にロシアとの政府間交渉の日程で合意しようと強く要求している」としたうえで、次のように述べている。
「これはもちろん、ロシアへの非友好的な政策を取り続ける日本にとってはロシアからの痛い反撃になっている。なぜ痛いかというと、極東における露日間の漁業分野での関係は、いつでも特別に扱われてきたからだ。ソ連時代やそれ以前からこれは大きな意味をもっていたからだ」
また、キスタノフ氏は漁業協定は日本にとって政治的重要性も大きかったと指摘する。
「漁業協定は日本からみれば、南クリル4島の『返還』に差し向けたステップとしての意味合いがある。だから合意文書をよくみれば、漁業分野で露日が協力することは示されているが、ロシアの領海とはどこにも書かれていない。これはあまり知られていない事実ではあるが、合意の本質であるといえよう」
スプートニクはこれまでに、日本の対露制裁の効果は極東のロシア市場を骨を折って開拓した日本のビジネスマンへの罰という形で跳ね返ってくるとする専門家の視点を伝えた。
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