環球時報は、1月末のストルテンベルグNATO事務総長の韓国訪問にふれ、次のように指摘している。
「ストルテンベルグ事務総長の目的は明らかで、韓国をNATOの協力の輪に引き込むことだ。核・原子力関連兵器の『共同使用』などは口実で、NATOがアジア地域での力を高めるのが目的だ」
同紙はストルテンベルグ事務総長によって放たれた「核のおとり」は韓国にとって致命傷になる恐れがあるとしている。また、ただでさえ緊張が高まっている朝鮮半島情勢の新たな不安定要因となるとも指摘している。
「NATOのアジア太平洋地域における意向は誰もが知っている。ソウルは渇いた喉を潤すために毒を飲むのか?これは韓国指導部の政治的賢明さを試すものとなる」
また、NATOを傷から血を流している獲物を見て楽しむハイエナに例えて、次のように締めくくっている。
「朝鮮半島の袋小路とNATOは、冷戦の残滓だ。前者は被害者で後者は受益者となっている。冷戦後、自らの存在意義を失ったのに生き残っている」
ストルテンベルグ事務総長は1月29、30日、韓国を訪問し尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領を含む政府関係者らと会談。韓国とNATOの関係、インド太平洋地域における韓国の戦略、北朝鮮の核プログラムなどについて協議したほか、ウクライナ支援での連携を確認した。
韓国訪問後には日本も訪れ、31日には岸田文雄首相と会談。日本とNATOの協力関係を強化をすることで一致したほか、地域におけるロシアと中国に対する対決姿勢を鮮明とした。
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