EUは2022年12月5日、海上輸送される露産石油の禁輸措置を導入。同日、日本を含むG7や豪州も露産石油に対する上限価格措置の適用を開始した。2023年2月5日からはG7やEUは露産石油製品にも上限価格を導入する。
ブルームバーグは次のように指摘している。
「ロシアの石油を世界の様々な地域に運ぶ『影の艦隊』は、600隻にまで増大している。400隻が原油用タンカーで、世界全体の2割にあたる。200隻は石油製品用で世界全体の7パーセントに上る」
この「影の艦隊」のおかげで、ロシアはEUの禁輸措置の影響を回避するばかりか、石油製品にかけられる上限価格の効果も避けることができる。この結果、ロシアの対抗措置も相まって上限価格を設定した国向けの石油製品は4~5割値上がりする可能性もある。
G7、EU、豪州が5日から導入するロシア産石油製品に対する上限価格は、プレミアムを上乗せして取引されるものは1バレル=100ドルに設定され、割引価格で販売されるものは1バレル=45ドルに設定される。
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