【視点】日本はロシアとの協力の道を完全には閉ざさず=駐大阪総領事

日本の行政当局や組織はロシアとの協力の可能性を完全に閉ざしたわけではないが、中央政府が反露政策を続けるなか、関係の再開は望めない。こうした見解を駐大阪ロシア総領事のアレクサンドル・テルスキフ氏が、スプートニクのインタビューのなかで示した。
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テルスキフ氏によると、昨年2月末から3月にかけて、日本の各行政当局が総領事館にメッセージを送った。そこには、ウクライナでの軍事作戦を早期に停止するよう求めるとともに、ロシアとの協力を凍結する主旨の内容が含まれていた。一方、テルスキフ氏は日本側がロシアとの協力の道を完全に棄てたわけではないと指摘し、次のように述べている。

「それにも関わらず、多くの行政や組織の代表者は、可能性の窓を最後までは閉じなかった。原則として彼ら日本側の声明では、すべてが終われば元のように我々との協力の道に戻る準備があるとしているようだ」

だが現状では、地方レベルの姉妹都市交流や文化、人道、学生・スポーツを含む分野でも二国間協力を凍結する傾向が続いているという。

「残念ながら、中央政府と岸田政権が反ロシアの立場を取っている限り、地方自治体が協力を再開したり、新プロジェクトを開始したりする試みを期待できないのは明らかだ」

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一方で、ロシア語やロシア文化に興味を持つ日本人学生の数は以前と変わっていないという。総領事館で毎年恒例となっている「ロシア語の夕べ」は、昨年末にもオンライン形式で開催され、多くのロシア語を学ぶ学生らが参加した。また、昨年には広島や富山の学校の生徒らが総領事館を訪れて、プレゼンテーションを行ったりなどの交流があったという。
日本国内の報道については、「以前は親ウクライナ的な立場が絶対的真実のように報じられていたが、今は少し疑念も含まれるようになっている」とした。また、日本の世論についても「多くの人達は単純な話でないことは分かっている。こういう視点を持つ人はますます増えている」と述べた。
一方で日本の政権については「完全に米国が率いる西側の影響下にある」と指摘し、そのような変化は感じられないとしている。
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