【視点】日本にとって「北方領土」問題の解決はそれほど重要ではなく、この問題が存在する要素のほうが重要

© 写真 : Official Website of the Prime Minister of Japan and His Cabinet「北方領土返還要求全国大会」
「北方領土返還要求全国大会」 - Sputnik 日本, 1920, 07.02.2023
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独占記事
日本政府などは7日、東京で「北方領土返還要求全国大会」を開いた。大会ではアピール(声明)が採択された。アピールでは、「不法占拠」の文言が2018年以来5年ぶりに復活した。レトリックが変わった理由や、これが露日関係にどのように影響するかをスプートニク通信が専門家と一緒に考察する。
サンクトペテルブルク国立大学東洋学部のエフゲニー・オスマノフ准教授は、スプートニクのインタビューで、所謂「北方領土」に関する日本政府の声明についてコメントした。

「岸田首相やその他の日本の政治家たちのこの種の声明は政治的性格を有しているように見える。なぜなら、日本にとって『北方領土』問題の解決は原則的にそれほど重要ではなく、この問題が存在する要素のほうが重要だからだ。これは日本外務省にとって、日本が独立国家であり、独立した外交政策をとり、島の返還を求めていることなどを国民に示す機会だ。これは長期にわたって利用できる良いカード(手段)だ。しかし、このような声明や日本による(対ロシア)制裁が、前例のない低水準まで落ち込んだ2国間関係に寄与することはない。その枠内で南クリルの元島民たちが墓参することができたビザなし交流についてだが、元島民は減少し、高齢化している。彼らには本当に同情する。彼らは日本とロシアの政治分野における対立の『犠牲』となった。 ビザなし交流の禁止は、日本の政治的威信に打撃を与えた。なぜなら、このような交流は、『領土問題は解決することができる』と考えるきっかけを日本人に与えていたからだ。しかし現在、日本の政治家たちのこうした希望はますます幻になりつつあり、両国関係もさらに緊張している」

プチャーチン提督が日本を訪れた際に乗った軍艦パルラダ - Sputnik 日本, 1920, 07.02.2023
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日本政府などは7日、「北方領土返還要求全国大会」を開いた。大会ではアピールが採択された。アピールでは「北方領土が77年前、ソ連によって不法占拠されたまま今日に至っていることは決して許されるものではない」と記された。
「不法占拠」の文言が復活したのは2018年以来5年ぶり。2019年と2020年のアピールでは「平和条約が締結されないまま」と書かれ、「不法」も「占拠」も使用されなかった。2021年と昨年2022年は「法的根拠のないまま占拠」と記載され、「不法」は用いられなかった。また2003年以降は公式文書でもそのような表現は使われていなかったが、ウクライナ情勢を背景に露日関係が悪化した2022年、日本外務省は再び外交青書で「不法占拠」という表現を復活させた。
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