気球撃墜の米対応は「ナンセンスでヒステリック」=中国外交トップ

中国前外相で現在は外交部門トップを務める王毅共産党政治局員は18日、ドイツで行われているミュンヘン安全保障会議で、米国が中国の気球を撃墜したことを「ナンセンスでヒステリック」な対応だと批判した。
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王政治局員は次のように述べている。

「我々は米国に対し気球は民間のもので、操縦には限界があり風の影響でコースを外れて米国に流れていったとはっきりと説明した。そして、中国側と相談し冷静かつプロフェッショナルに対応するように求めた。だが残念ながら、米国はこの事実を無視し、ミサイルで気球を撃墜するために戦闘機を使用した。私はこれはナンセンスでヒステリックだと思う」

【図説】上空に相次ぐ気球 「未確認物体」が観測された国は?
王政治局員は「100パーセント力の悪用で、国際的慣習を破るもの」と米側の対応を厳しく非難。世界では様々な国の気球が飛んでいることにふれ、「全て撃ち落としたいのか?」と皮肉った。また、国内問題から気をそらすためにこのような「ばかばかしい行い」をしないよう米国をけん制した。
米国は2月以降、米国・カナダの上空などで4つの飛行物体を撃墜している。最初に撃墜された気球は中国が自国のものだと認めた。これについて米国は中国の軍事用偵察気球だとみているのに対し、中国側は気象観測用のものだと主張している。残りの3つの飛行物体についてはまだ所属や目的が明らかになっていない。
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