高い戦闘能力
「アエロ・インディア 2023」で最大の関心を惹きつけているのがロシアの最新の第5世代多用途戦闘機Su-57とSu-75チェックメイトで、見本市ではその輸出バージョンが展示されている。ステルス仕様のSu-57は超音速の巡航速度で最新のアビオニクスを装備。同機はすでにウクライナでの特殊軍事作戦で使用されており、ショイグ露国防相は、巡航ミサイルをはじめとする対空防衛システムからの防御度や装備の威力において「輝かしい」結果を出したと高評価。
軽量型戦術機Su-75チェックメイトはプロジェクトとしてはまだ新しい。開発は終了しておらず、戦闘能力の全貌は明らかにされていない。分かっているのはSu-57とは異なり、単発エンジン型であること。それでも最高速度はマッハ1.8に達し、最大飛行距離は外づけの燃料タンクなしで少なくとも2800キロになる。チェックメイトのメリットは、ステルス性と高いコスト効率性にある。
また多機能型の戦線用戦闘機MiG-35Dも展示されたが、これはMiG-29をベースにした最新の開発で操縦性の高さで有名。
実戦で検証済
航空機の他にも現在、ウクライナでの特殊軍事作戦で積極的に使用されているヘリコプターのKa-52、Mi-28N、Mi-8AMTSHの輸出バージョンが展示された。また、ロシアとインドの合弁会社「印露ヘリコプターズ社」で生産が開始される可能性のある軽量型多用途ヘリコプターKa-226Tも展示されている。
無人機部門でもロシアの開発が紹介され、無人偵察攻撃機「オリオン」、無人偵察機「オルラン10E」、2022年に新登場した「オルラン30」が展示された。
ロシアは幅広いラインアップの対空防衛を披露している。このセグメントでは、S-350E 「ヴィーチャジ(勇士)」、地対空ミサイルシステム「ヴァイキング」、Tor-M2KM、Tor-M2E、高射ミサイル砲複合「パーンツィリ‐S1」、地対空ミサイルシステム、携帯式防空ミサイルシステム「イグラ-S」および「ヴェルバ」が展示された。また対無人機システムとしては、Repellent、RLK-MCE、RB-504P、RB-504Aシステムなどが出展された。現在、マルチレベルの対空防衛システムの開発でロシアが群を抜いていることは、軍事アナリストらも認めている。
先日、カナダ上空に出現した未確認飛行物体を追って発進した米軍のF16戦闘機は、最終的には飛行物体を撃墜したものの、後日、1発目のミサイルは目標に命中しなかったことが明らかになった。
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