ロシアの新START復帰には米側の「政治的意思」が必要=露外務省

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は21日に行った年次教書演説のなかで、新戦略兵器削減条約(新START)への参加を停止すると表明した。これについてロシア外務省はコメントを発表し、ロシアが条約へ復帰するには米側が緊張緩和のための政治的意思をみせる必要があるとの立場を表明した。
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露外務省は次のように述べている。

「ワシントン(編注:米国)は政治的意思を示し、緊張緩和と条約の完全な機能復活のための条件を創るために良心的な努力をし、条約の包括的な存続可能性を担保しなくてはならない。それまでは新STARTの文脈において、ワシントンに対する我々のいかなる措置も完全に排除される」

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また、露外務省のコメントの要旨は次の通り。
米国の政策がロシアの国家安全保障を弱体化させることを目的としていると断定できる理由がある
米国と西側諸国との通常の交渉は、原則的なものについても、軍備管理についても不可能
ロシアの参加停止は覆される可能性があるが、そのためには米側が政治的意思をみせる必要がある
ロシアは、条約に基づく核戦力の数的制限を引き続き遵守する
ロシアは米側に対し、新STARTの再開の機が熟した際にそれを阻害する可能性のある措置を取らないよう求める
ロシアのプーチン大統領は21日、ロシア連邦議会で年次教書演説を行い、新STARTへの参加を停止すると表明した。一方、大統領は、新STARTとウクライナ紛争の間には何の関係もないと指摘した。
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