中国、国防費増額へ 5日、全人代開幕

中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が5日~13日、首都北京で開催される。全人代のワン・チャオ報道官が記者会見で明らかにした。昨年10月の共産党党大会で習近平・国家主席が、3期目の党総書記に選ばれてから初めての全人代となり、新たに示される経済目標や外交、人事など幅広い分野での方針が注目されている。
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全人代には全国から選ばれた2977人の代表者が出席。2022年度の社会・経済発展についての報告がなされるほか、2023年度の中央・地方政府の計画、予算についても議論される。また、退任する李克強・国務院総理の後任や、副首相、閣僚など新体制の人事も決まる。
全人代では2023年度の中国の国防費を増大させる。ワン報道官は次のように述べている。

「国防費の増大は、複雑な安全保障上の試練に応え、大国の責務を果たす必要性に関連している」

一方、チャオ氏は具体的な数字は示さず、「国防機構の必要性と経済発展の度合いに応じて決定する」としている。
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中国はいずれの戦争にも参加しておらず、軍事ドクトリンの防衛的性格を固守しているが、一方で毎年国防費を増額している。現在、中国の国防費は米国に次ぐ世界2位。2022年度の計画では国防費を前年度比7.1パーセント増の1兆4500億元(約28兆5000億円)に拡大するとしていた。この傾向は他国からの懸念や批判を呼んでいるが、中国政府は、国防費の規模は合理的との見解を示している。
一方、日本でも防衛費の増額が進められている。2月末には衆議院本会議で、6兆8000億円の防衛費を含む計114兆円規模の予算案が可決された。
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