ロシア産原油の上限価格設定は市場の不安定化を引き起こす=サウジ・エネルギー相

ロシア産原油に西側が発動している上限価格設定は原油市場にリスクをもたらしており、不確定要素が高まっている。サウジアラビアのアブドルアジーズ・エネルギー相がエナジー・インテリジェンスシー誌の取材に応じた中で表明した。
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エネルギー相によると、この措置は米連邦議会で審議が進められている「石油生産輸出カルテル禁止(NOPEC)法案」の試みと類似しているという。エネルギー相はエナジー・インテリジェンスシー誌の取材に応じた中で、「NOPECと上限価格設定はとても変わってはいるものの、その潜在的影響力は類似している」と指摘し、そうした政策は市場の明確さと安定が何より必要な時において、新たなリスクと不確定要素を引き起こすと懸念を示している。
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NOPEC法案は石油輸出国機構(OPEC)に圧力を行使し、原油の増産に踏み切らせることを可能とするもの。法案が可決されれば、OPEC加盟国と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」のメンバーや国営石油会社に対する訴訟を米国内で起こすことが可能となる。
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ロシア産石油製品に対する上限価格は2月5日から施行されている。EUはロシア産石油製品の輸入を禁止し、同時にEU、G7諸国、豪州は石油製品の上限価格を設定した。上限価格は、プレミアムを上乗せして取引されるものは1バレル=100ドルに設定され、割引価格で販売されるものは1バレル=45ドルに設定された。
一方、ロシアのプーチン大統領は昨年末、日本を含む西側諸国によるロシア産石油の上限価格設定への対抗措置を定めた大統領令に署名した。契約書に上限価格が直接的、あるいは間接的に示されている場合は原則として輸出を禁止する。
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