クリミア付近のドローン飛行は事態をエスカレートさせる=露国防相

ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は、米国のロイド・オースティン国防長官と電話会談した中で、米軍のドローンがクリミア半島沿岸を飛行することは、事態をエスカレートさせるとの懸念を伝えた。ロシア国防省が発表した。
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国防相レベルの電話会談は、米国側の要請で行われた。ロシア国防省の発表によると、米軍の戦略的無人機「グローバル・ホーク」がクリミア半島沿岸を飛行することは扇動的特徴を持っていることから、ロシア側は米国側に対し、 黒海海域の情勢を悪化させかねないとの懸念を伝えたという。その上でロシア側は事態の悪化を望まないものの、扇動行為には相当の対応を行うとけん制した。なお、核大国は最大限の責任を持って行動する義務があり、その中にはあらゆる危機的状況を議論する上での軍事的チャンネルの維持も含まれると表明した。
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会談の中で両国防相はドローンが墜落した原因についてそれぞれの意見を表明した模様。ロシア側によると、事故の原因は特別軍事作戦を実施する関連でロシア側が事前に通知していた接続空域を米軍側が守らなかった点にあるという。またロシア連邦の利益に反する偵察行為の強化も事故の原因とのこと。
これに対しオースティン国防長官は透明性と連絡の必要性を指摘した上で、米国は国際法で認められている地域での飛行を今後も継続するとし、ロシア側には専門的レベルの安全飛行を行うよう要請した。
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会談後は両国の参謀総長も電話会談を行い、安全保障分野における懸念事項について意見を交わしたという。会談後、米国の制服組トップ、マーク・ミリー統合参謀本部議長はロシアとの衝突を求めていない姿勢を改めて強調した。その上でドローンの墜落はロシアとの戦闘行為を意味しないとし、原因追及に加え、今後の対応を検討すると表明した。
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露国防省によると、14日朝、クリミア半島近くの露領空に近づく米軍の無人機「MQ-9」が発見された。「MQ-9」は黒海上の暫定的空域使用体制で定められた境界線を侵犯し、通信機をオフにしたまま飛行していた。ロシアは戦闘機をスクランブル発進させて対応。その後、「MQ-9」は制御を失い海面に衝突した。露戦闘機はドローンに対して攻撃兵器を使用しておらず、接触もなかったとしている。一方、米側は「MQ-9」の墜落は露戦闘機の接触によって起こったと言い張っている。
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