この抗議活動は「平和のための行進」と題され、「愛国者」党によって組織されたもの。スプートニク通信の特派員によると、この抗議活動には数千人の市民が参加した。行進は都心の「ポール・ロワイヤル」駅付近で始まり、元老院(上院)が置かれるルクセンブルグ宮殿の近くまで続いた。
この中で市民らは「一刻も早くNATOから離脱」、「マクロン、我々は君の戦争を望まない」、「マクロンを追放せよ、不信任決議」、「フレクジット(フランス離脱)」などの掛け声で行進した。また行進では「米国とNATOが扇動した戦争に反対」、「自由、権利、抵抗」、「不信任決議がフランスの平和」などのプラカードが見られた。
「愛国者」党のフロリアン・フィリポ党首がスプートニク通信に明かしたところによると、フランスではウクライナ危機の根本原因に関する理解が日に日に深まっているという。一方、EUの政策は米国の利益保護に向けられていることから、「愛国者」党はNATO離脱を要求している。また、EUはウクライナ支援として180億ユーロの支援計画を用意しており、これについてフィリポ党首は「狂気の沙汰」と呼び、支援の見直しを呼び掛けている。
「愛国者」党による「平和のための行進」はこれで3回目。
仏日刊紙フィガロはこれより前、セバスチャン・ルコルニュ仏国防相の話として、六輪の偵察戦闘車・装輪装甲車「AMX-10RC」が「前線」に到着したことを伝えた。17トンの装甲車は仏国有企業ネクスタ―により1976年から1994年まで製造され、105ミリ砲と2連装の7.62ミリ砲を装備。仏軍で主力配備されている「レクレール(AMX-56)」とは異なり、「AMX-10RC」は防護力が低く、偵察活動を目的としている。
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