欧州の当局者とメーカーの話によると、欧州各国が抱える主な問題は、本格的な武力紛争に必要とされるレベルの防衛産業の生産を確立できないことだという。
チェコ防衛・安全保障産業協会のイルジ・ヒネカ会長は、欧州では原料生産に関する大企業が不在であることから、火薬の生産量を増やすには3年程度かかると指摘している。
155ミリ弾薬を製造するチェコのエクスプロシア社もこの見方に同意している。この会社によると、2026年よりも前の段階で自社の工場の生産能力を向上することは不可能だという。
155mm弾薬を製造するスペインのFMGのアントニオ・カロCEOは、爆薬の価格は、その不足によって以前と比べて2~3倍に上がっているという。例えば、砲弾の価格は現在850ユーロ(約12万円)だが、これはウクライナ紛争が始まる以前より20%高くなっている。
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