米国人記者シーモア・ハーシュ氏による調査

ハーシュ氏、米国が「ノルドストリーム」爆破を調査しない理由を説明

米調査報道記者のシーモア・ハーシュ氏は「米国は『ノルドストリーム』爆破事件を数日以内に調査できるが、調査しようとしない」との見解をインタビューで語った。ハーシュ氏によれば、米国は「ノルドストリーム」を爆破させた人物が誰だか知っているためだという。
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ハーシュ氏は、ロシアのテレビ局RTのインタビューに対し「我々には信じられないほどの諜報能力があるのをご存知だろうか。無線電子機器も、情報筋も、欧州のほとんどの国が我々と協力している。この問題に対しては、数日以内に答えを出すことができる。しかし、もちろん、誰もその質問をしなかった」と語った。
「ホワイトハウスは、誰が爆破させたのかすでに知っているので、それを追求しようとしない。そんな仕事を依頼してどうするのか?どこかに記録してどうするのか?」
ハーシュ氏によれば、ホワイトハウスはすでに「バイデン大統領が爆破させた」と知っているので、米国は「ノルドストリーム」爆破事件を調査することはないだろう。
「ノルドストリーム」の爆破工作
ロシア、「ノルドストリーム」爆破の賠償問題を提起する可能性=露外務省
国連安全保障理事会は27日、「ノルドストリーム」爆破を調査する国際委員会の設置にまつわるロシアの決議案を否決した。ハーシュ氏はこの結果についても「当然だ」と話した。
2022年9月26日、ロシアの欧州向けガス輸出パイプライン「ノルドストリーム 1」と「ノルドストリーム2」の2本で同時に爆発が発生した。これについてドイツ、デンマーク、スウェーデンは、標的を絞った妨害工作の可能性を否定せず、ロシアのプーチン大統領は、パイプラインの爆発は明らかにテロ行為であると述べた。
今年2月、ピューリッツァー賞を受賞した米国人記者のハーシュ氏は、ノルドストリーム爆破事件の調査に関する記事を発表した。その記事では、2022年夏に行われた北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習「バルトップス演習」の際に米国人ダイバーがノルドストリームの下に爆薬を仕掛け、その3カ月後にノルウェー人が作動させたと述べられている。ハーシュ氏によれば、バイデン米大統領が、国家安全保障チームとの9ヶ月以上に及ぶ秘密協議の末、破壊工作を決行したという。
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