交渉の内容に詳しい関係者は、スプートニクに対し、「まだ何も決まったことはない。状況が変わる可能性もある」とした上で、ストルテンベルグ事務総長の任期再延長案が浮上していると語る。
「NATOの上層部の間にはそうした考え(編注:ストルテンベルグ事務総長の任期を再延長する案)がある。主要加盟国は現事務総長のウクライナ情勢への効率的で断固とした対応を肯定的に評価している」
関係者は、NATOの主要加盟国にはウクライナ紛争が終結するまで事務総長を変えたくないという思惑があると説明する。さらにストルテンベルグ事務総長には、スウェーデンのNATO加盟などのまだ終わっていない重要な仕事があるとも指摘している。
次期事務総長は7月11日にリトアニア・ビリニュスで開かれるNATO加盟国サミットの場で決定、発表される可能性があるという。
一方、英紙「Sun」は3月31日、外交筋の話として、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長が次期事務総長候補にあがっていると報じた。フォン・デア・ライエン氏は2013~2019年にはドイツ国防相を務めていた。
だが「Sun」によると、フォン・デア・ライエン氏が立候補した場合、英国は拒否権を発動する公算が高い。国防相時代の業績を否定的に評価しているからだという。
NATOの次期事務総長のポストをめぐっては、これまでに英国のジョンソン元首相が意欲を示している。また、欧米メディアの報道によると、エストニアのカヤ・カッラス首相やカナダのクリスティア・フリーランド副首相兼財務相、英国のベン・ウォーレス国防相らの名もあがっている。
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