対象となるのは、低所得世帯の9歳から24歳までの韓国人の「引きこもり」。一方、心理学者たちは、お金ですべての問題が解決される可能性は低いとの考えを示している。
若者が社会から孤立する原因は、家族関係、病気、韓国社会にはびこる恥の文化など、さまざまな要因が関係している可能性がある。そのため韓国政府は、「引きこもり」の人たちも医療、教育、メンタルケア、法律相談、文化イベントなどを含むさまざまなサービスを受けるための手当てを支給することを決めた。この手当を受給するためには申請を行う。WIONは、最近、韓国の出生率は世界最下位となり、さらに労働生産性も低下しているため、韓国政府はこのような支援に乗り出したという見方を示している。
心理学者らは、1日または2日間一人でゆっくりしたいと思っても何の問題もないと考えている。しかし、家から出ない状態が長期化した場合は「引きこもり」の可能性があるため、早期に対応する必要があるとしている。ガーディアンによると、「引きこもり」という言葉は1990年代に日本で初めて使われた。当時、完全な隠遁生活と社会的つながりの断絶は世捨て人だけでなく、社会全体にとっても有害であることが明らかになった。
日本の当局が2022年11月に日本全国の10歳から69歳までの3万人を対象に実施した調査では、20世紀末以降、労働力となっている年齢層の「引きこもり」が倍増していることがわかった。自ら社会的な孤立を選んだ「引きこもり」の人たちは150万人に達した。なお、調査では、15歳から39歳の5人に1人が半年から1年未満の社会的孤立に陥ったことがあると回答した。また、その原因について、20%以上が対人関係だったと答え、18%がパンデミックだったと回答した。40歳から64歳では、退職(44.5%)を理由に挙げた人が最も多く、20.6%がパンデミックが理由だったと答えた。
韓国では「引きこもり」の社会復帰が国家的課題とされたが、日本では自治体がこの問題の解決に取り組んでいる。例えば、江戸川区では今年6月から引きこもり状態にある人たちの社会参加を促すメタバース(仮想空間)を活用した交流会が開催される。「引きこもり」の人たちは、アバター(分身)を通じて参加できる。
スプートニク通信は先に、ドイツでは孤独が最も大きな社会問題になりつつあると報じた。2022年、ドイツではホットラインによる電話相談で4件に1件が孤独に絡んだ問題だったという。
関連ニュース