中国経済が新たな脅威に直面

中国製品に対する需要の低迷により、中国の生産者物価は過去7年間で最も早いペースで下落し始めた。今年5月の中国の生産者物価指数(PPI)は前年比4.6%下落し、2016年2月の過去最低水準を繰り返した。サウスチャイナ・モーニング・ポストが中国国家統計局を引用して報じた。
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中国経済にとっての新たな脅威は、まず米国情勢と欧州情勢に関係している。米国と欧州ではインフレ、すなわち金利が稀に見る高水準にあり、それが中国製品に対する需要の低迷につながっている。そのためサウスチャイナ・モーニング・ポストは、生産者は価格を下げることになるだろうと報じている。また、状況は専門家が考えていたよりも悪かった。専門家らは、РPIは4.3%減と予想していたが、実際は4.6%減だった。
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中国の消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想0.3%に対して0.2%となり予想を下回ったことも、経済低迷を物語っている。また中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)も、アナリスト予想を下回った。5月のPMIはわずか48.8で、5か月ぶりの低水準となった。中国では、若者の失業率も過去最高の20.4%を記録したという。
サウスチャイナ・モーニング・ポストは、アナリストらは中国の2023年の国内総生産(GDP)成長率予測を下方修正しているが、中国政府自体がGDP成長率目標を非常に控え目な約5%に設定しているとし、2022年の中国の経済成長率が目標を下回ったため、中国当局はリスクを冒したくないようだと報じている。
スプートニク通信は先に、欧州経済はなぜ景気後退に突入したのか、またどの国のGDPが最も大きな影響を受けたのかについて報じた。
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