これまでにフィンランド紙「Helsingin Sanomat」は、フィンランドがこれまでにウクライナに供与した重地雷除去車両「レオパルト2R」6両のうち、3両が失われたと伝えた。同紙は専門家の分析をもとに、ザポロジエ州の前線で破壊されたとみられる「レオパルト2R」を収めた写真の信憑性を確かめたとしている。
フィンランド国防大学の軍事専門家、ラウル・コルテット中佐は「Uusi Suomi」のインタビューで、「公開された写真からはどの車両が破壊され、なぜ放置されているのか直接は分からない」と前置きしたうえで、次のように述べている。
「もし、地雷が爆発したのであれば、もっと外的損傷が激しいはずだ。対戦車ミサイルが撃たれた可能性は排除できない。ミサイルならヘリコプターや地上からでも発射できるからだ」
コルテット中佐は、対戦車ミサイルはかなり離れた場所からでも放つことができ、ロシア軍は「レオパルト2R」に接近する必要はなかったと説明する。また、この「レオパルト2R」は冬にウクライナに送られたものだろうとしている。
「レオパルト2R」は独製主力戦車「レオパルト2A4」を土台に、砲台を取り除き対地雷防御に特化した車両。地雷原などで障害物を除去するために設計されており、車体前方には地雷除去用の器具が装備されている。
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