科学者たちは、10人から170人までのさまざまな人数のグループに対して、火星での長期滞在の数学的シミュレーションを行った。シミュレーションは火星時間で28年間の滞在を想定。科学者が観察の中で最も注視したのは、火星という「ゲーム空間」のさまざまな場所で発生し、時間の経過とともに蓄積されるストレス要因によって、仮想の「人々」の健康状態がどの程度迅速に損なわれるかという部分だった。
研究の著者たちは、バーチャル・キャラクターの各人に現地の資源の採取を開発したり、機器の故障を修理したりできるような有用な専門性を持たせた。仮想宇宙飛行士には、人間の性格の基本的なタイプと合致するさまざまな心理的特徴も付与された。偶然の要素も考慮され、時にはキャラクターが死亡することもあった。そのような場合、コロニーには新しい入植者が補充された。
こうしたシミュレーションの結果、火星 という条件下でコロニーが安定的に機能するために必要な最少人数は22人であることが分かった。 同時に、生存確率が最も高いのは好意的な姿勢の指標が高いキャラクターであることも分かった。また逆にはっきりとした情緒不安定があり、コミュニケーション能力が低いキャラクターの場合、死亡率が最も高かった。
スプートニクは火星の植民地化に実際かかる時間について実業家、科学者らの見解をまとめてお伝えしている。
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