「普段はクラシックバレエの練習がメインですが、すべてのダンスの知識を身に着け、自分でも踊れる教師を目指しています。今回のサマースクールでは全てのダンスを習うことができますし、世界一尊敬し、憧れているワガノワバレエアカデミーの先生方から直接教われるので、これは参加しなくては、と思いました。特に、ヒストリカルダンスは一度もやったことがなかったので、一番楽しみにしていました。完全に新しいものを吸収できるという意味で、わくわくしましたし、楽しいです。
先生方には、例えば腕の使い方の意味や、この動作にはどういう感情が込められているのか、それを舞台ではどういう風に使うのかといった、今この瞬間だけではなくて、今後のバレエ人生において必要な情報も含めて教えてもらえました。また、レッスンだけでなく講義の時間もあり、見様見真似でなく、歴史や時代背景を知った上で、練習に臨めました。そのことはすごく良かったと思います。日本に戻っても、先生方のアドバイスを思い返しながらレッスンしたいと思います」
「参加者の中には練習を頑張りすぎてしまった子もいたので、少しでも休息が取れるよう、朝の稽古を別の日に振り返るなど、スケジュール変更を余儀なくされたこともありました。しかしアカデミーの先生方による適切な指導、注意やアドバイスで、このような短期間に、それぞれの子がレベルアップすることができ、舞台の直前には上達がはっきりとわかるようになりました。発表会では満員のお客様の前で、自分たちのもてる最大限の力で、今のレベルでできる最高の踊りを披露できたと思います。お客さんにもそれが伝わりました。みんなが非常に頑張り、実力を見せることができたので、観客の皆さんは拍手と大変温かい感想をくださいました」
「子どもたちには、このサマースクールでしか得ることのできない貴重な経験をしてもらいたかったのです。このサマースクールほど充実したプログラムは世界のどこにもない、と言えるほどのプログラムを組みたいと思っていました。マリインスキー劇場や美術館訪問などを通してロシアの文化芸術に触れてもらうことも大事です。ロシアの心、精神といったものに多面的に触れることは、ロシアバレエを完全な形で理解する助けになります。また、日本のニュースで見るロシアではなく、直接ロシアに来ることで、ロシアの生活、そしてロシアバレエやバレエ教育は存在し続けていると、体感し、理解してもらえたと思います」