「カナダでナチスを称えることは外交的混乱」=米退役軍人

第二次世界大戦の退役軍人である米国のフランク・コーン氏は、スプートニク通信のインタビューに応じた中で、カナダ議会で元ナチス親衛隊員を顕彰したことは「外交的混乱」であり、ジャスティン・トルドー首相率いるカナダ政府とウクライナの双方にとって課題だと述べた。
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9月22日、ゼレンスキー大統領がカナダ議会を訪問した際、ウクライナ系カナダ人で過去にナチス・ドイツの親衛隊に所属していたヤロスラフ・フンカ氏(98)が招待され、第2次世界大戦中に「ウクライナの独立のためにロシアと戦った」人物として称賛を受けた。フンカ氏の所属部隊は赤軍と戦っていただけでなく、ユダヤ人やポーランド人、ベラルーシ人、スロバキア人に対する残虐行為に加担していた。カナダのジャスティン・トルドー首相は、後に「恐ろしい過ちだった」とナチス称賛について謝罪した。また、フンカ氏を招待したとするアンソニー・ロタ庶民院議長は、辞任に追い込まれた。
「98歳のウクライナ系元ナチス親衛隊をカナダ議会に招待したことは、確かに外交的混乱の表れだった。トルドー首相に恥をかかせたかった議会議長によって画策された可能性もある」
フランク・コーン
米退役軍人
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コーン氏はドイツでユダヤ人家庭に生まれたが、1938年にナチスから逃れるために両親とともに米国への亡命を余儀なくされた。同氏の意見では、ウクライナ系元ナチス親衛隊をカナダ議会に招いたことは、ウクライナにとって「意図的な打撃」であり、ウクライナ政府内にファシスト分子が存在すると主張するロシアの手に乗ることになる。
コーン氏は、フンカ氏を拍手喝采で迎えたカナダの議員たちが、自分たちの前に誰が立っていたか知っていたのか、それともフンカ氏をウクライナ生まれの普通のカナダ人だと思っていたのかという疑問を抱いた。「もし彼らがこれを知っていたとしたら、トルドー首相は難しい立場に立たされることになる。となると、これは間違いなく反ユダヤ感情の表れだった」と同氏は話した。
これより前、カナダのアーウィン・コトラー前司法長官は、このスキャンダルを受け、カナダはナチス戦犯の避難所となったと述べた。
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