ヒーローから招かざる客に転落のゼレンスキー氏
ビブ氏は、米議会が45日間にわたって政府への資金提供を継続する臨時支出法案にウクライナ支援を含めずにこれを承認したことは、政治状況が急速に変化し始めたことを示す最新の兆候だと指摘している。
ビブ氏は2022年12月にゼレンスキー大統領が米議会の合同会議で演説した際は、こうした展開は予想しがたかったと指摘している。ところが9月の訪米ではゼレンスキー氏に対する態度はすでに「ヒーローというより、招かざる客」だった。当時の下院議長のマッカーシ氏はゼレンスキー氏に議会の共同会議での演説さえも許可しなかった。
ウクライナ支援の重荷を分担しない欧州
ビブ氏は「ウクライナ疲れ」は欧州でも見られ始めていると指摘している。つい先日までゼレンスキー大統領と抱き合い、親密さを示していたポーランドのドゥダ大統領も今や打って変わって、ウクライナを溺れる者と比喩し、救助しようとする者まで巻き添えにしかねないと発言している。
ビブ氏は結びに、欧州に懐疑感が高まっていることから、米国はNATOのパートナーらがウクライナ支援の重荷を分担しようとしないのではないかという危惧感を強めていると強調している。
「ウクライナの戦況が停滞状態にあることが、勝つ見込みのない紛争に数十億もの支援が無駄に投じられているのではないかと思う人をますます増やしている」
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