プーチン露大統領の訪中

プーチン露大統領、訪中を総括 ウクライナ、中東情勢にも言及

中国・北京を訪問中のロシアのウラジーミル・プーチン大統領は18日、中国の習近平国家主席との首脳会談や「一帯一路」フォーラムを終え、記者会見に臨んだ。
この記事をSputnikで読む

露中首脳会談

プーチン大統領は3時間に及んだ習近平国家主席との会談で、二国間関係や中東情勢について議論したと明かした。ロシアは中国の貿易相手のなかで大きな位置を占めているとして、中国の進める一帯一路を支持し、協力を深化する考えを示した。

「共通の脅威はロシアと中国の協力を強化するだけだ」

ウラジーミル・プーチン
ロシア大統領

イスラエル・パレスチナ紛争

また、プーチン大統領はイスラエル・パレスチナ紛争をめぐり、これまでに中東の5首脳と会談したとしたうえで、「誰も紛争の継続や激化は望んでいないという印象を受けた」と述べた。また、17日にガザ地区で起こった病院攻撃についてもコメントした。

「攻撃は悲劇で人道的大惨劇だ。これが紛争を終わらせなければならないというシグナルになると期待している」

ウラジーミル・プーチン大統領
ロシア大統領

ウクライナ情勢

プーチン大統領はウクライナ情勢についても触れた。ヘルソン方面でのウクライナ軍の攻勢には「結果はなく、あるのは損失だけ」と述べた。また、秘密裏に長距離ミサイル・ATACMS(エイタクムス)を供与した米国に関しては、「この紛争への介入をより一層強めている」と指摘した。

「ウクライナにとっていいことは何もなく、戦火を長引かせるだけだ。第1に害や脅威が増す。第2にロシアはこれらを全て撃退することができる。最も重大なのは、(編注:エイタクムス供与は)戦線での状況を変えるものではないことだ。だから、これは米国のさらなる失敗なのだ」

ウラジーミル・プーチン大統領
ロシア大統領
さらにプーチン大統領は、超音速ミサイル・キンジャールを搭載したロシア空軍戦闘機MiG31が、黒海の公海上空で常時パトロールするように命じたとも明らかにした。
プーチン露大統領の訪中
プーチン大統領、「一帯一路フォーラム」の会場に到着 開会式で演説

プーチン大統領の訪中

プーチン大統領は一帯一路フォーラムへの出席のため、17~18日の日程で中国・北京を訪れている。フォーラムにはセルゲイ・ラブロフ外相のほか、エネルギー省、財務省、中央銀行、交通省、軍事技術協力庁など各政府機関のトップも同行しており、ビジネス界からも大手銀行やエネルギー企業などの代表者らが参加する。
プーチン大統領は17日、一帯一路フォーラムの枠内でベトナムハンガリータイモンゴルラオスの首脳らと会談を行った。
一帯一路は中国が推進する巨大経済圏構想で、現代版シルクロード構想とも呼ばれる。ユーラシア、アフリカ、欧州をつなぐ貿易・流通網の発展をうたっている。中国外務省によると、今回のフォーラムには世界140カ国以上、30以上の国際機関から計4000人以上が参加している。
関連ニュース
プーチン大統領、「一帯一路」参加国首脳らと記念撮影
米国は他国の利益を尊重することを学ぶべき=プーチン大統領 バイデン氏の発言に反論
コメント