今日、5月19日、全ての注目はロシア-ASEAN記念サミットに先んじて開催されるビジネス・フォーラムに集まっている。フォーラムの目的は原子力を含めたエネルギー分野で協力を拡大するために道を定め、有効なメカニズムを決めること、代替、再生エネルギー分野で共同で資源を模索、開発すること、交通運輸、ロジスティックスの発展、生産、農業の拡大、科学技術の発展となっている。またこのほかにも投資協力プロジェクトが話し合われる。
サミットのプログラムはユーラシアとアジア太平洋地域の統合見通しというテーマの続編となるものだ。2015年12月、プーチン大統領はユーラシア経済連合-上海協力機構-ASEANというラインでの広範な経済パートナーシップを形成する構造を打ち出した。その最初の1歩となったのは2015年に調印されたロシア・ベトナム間の自由貿易圏合意だった。そして今、ユーラシア経済連合との自由貿易圏創設に意思表明を行っている国は40カ国を超える。インドネシア、インド、中国、タイ、カンボジアもそうした諸国だ。ロシアとの貿易枠を広げようとしているのはマレーシア、シンガポール、ラオスも同様で、サミットではアジア・インフラ投資銀行の作業へのロシアの参加問題が話し合われる。
ソチでプーチン大統領はサミット参加首脳と一連の会談を実施している。最初の会談は18日、インドネシアのウィドド大統領と行われ、国防から石油精製の共同プロジェクト、レアメタルの採掘、海上、鉄道運輸に至るまで一連の協力合意に調印がなされた。翌日19日には大統領に就任して初めてロシアを訪れたミャンマーのチジョ大統領との会談が行われた。
このほかブルネイのボルキア国王、タイのプラユット・チャンオチャ首相、カンボジアのフン・セン首相、マレーシアのナジブ・ラザク首相、また就任以来初のロシア訪問をすでに16日から開始しているべトナムのグエン・タン・ズン首相との会談が控えている。そのベトナムだがASEAN諸国の中でもロシアとの貿易高では首位を誇っている。二国間首脳会談はシンガポールのリー・シェンロン首相、ラオスのトンシン・タムマヴォン首相で最後となる。2016年、ラオスはASEAN議長国のほか、ロシアとASEANとのパートナーシップの調整役を務めている。
プーチン大統領はサミットの主たる課題を関係の質的に新たなレベルのための基盤作りと定めている。