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プーチン大統領は7月9日のオープニング・レセプションに参加したほか、10日にはイノプロム会場を訪問し、世耕弘成経済産業相の案内でジャパン・パビリオンを見て回った。川崎重工業のブースで村山滋会長から説明を受けたプーチン大統領は、自分も昔、カワサキのバイクに乗っていたことを明かした。
ロシアからも、医療機器で民間市場に拡大している「シワべ」やコンツェルン「アルマズ・アンティ」、日本でもおなじみのカスペルスキー、ロシア輸出センター、ロステフ(Rostec)などが出展した。ロシアは武器輸出に依存するのではなく、民生品の輸出拡大を伸ばすことを目標としている。
通常の展覧会と違って、売りたいものではなく、買いたいものを展示する逆見本市も行われた。ロシアに生産拠点をもつ日本メーカーは、基本的にローカリゼーションを目指しているが、製品の質が望むレベルに達していなかったり、供給量が安定しないなどの理由で、パートナー選びは簡単にはいかない。今回は「日立建機ユーラシア」と「いすゞルス」が、ロシアで製品を供給してくれるサプライヤーを探した。商談会は盛況だったので、これが契約に結びついていくことを期待したい。
エカテリンブルグが位置するスヴェルドロフスク州のエフゲニー・クイヴァシェフ知事はジャパンパビリオンの展示を高く評価。「日本の秩序、日本人の人への接し方に魅力を感じる。日本人は真似するべきお手本だ」と話し、パートナー国である日本に感謝の意を表した。
イノプロムと並行して、市民のための文化週間「ウラルにおける日本」も開催された。映画上映、日本流ビジネスマナーの講義、サムライの展覧会、若者の交流会など、日本に関する様々なイベントがエカテリンブルグ市内で行われ、三千人以上が参加した。
今年のイノプロムにおいて、日本以外ではドイツと韓国がナショナル・パビリオンを設置した。来年のイノプロムでは、韓国がパートナー国を務める。