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世耕弘成氏は、経済産業大臣のポストにも留任しながら、ロシアとの経済上の相互関係を築き、その上での平和条約の締結を目指した安倍、プーチン両氏のプラン実行を続ける。河野太郎氏もやらなければならないことが満載だ。河野氏は引き続き対米貿易経済関係の正常化問題に取り組む。トランプ大統領は米国市場への日本車輸入に新たな関税をかけようとしており、これを回避することも河野氏の必須課題のひとつとなっている。専門家らからは、日本政府は690億ドルにのぼる対米貿易黒字を縮小するために米国からの武器やエネルギー資源の購入を増やすことになるとの見方も表されている。さらに1つ明らかに改善の兆しがある。10月の日中首脳会談の実施後、両国の経済関係は拡大する可能性があり、その拡大は「一帯一路」プロジェクトの枠内にも及ぶかもしれない。他にも朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との間に対話も開始しなければならない。
日本の野党は予測通り新閣僚名簿に不満を表した。名簿に入った女性閣僚がわずか1名であったことも批判の的となった。それでも、モスクワの世界経済国際関係研究所、アジア太平洋研究センターの日本専門家、クリスティーナ・ヴォーダ氏は、こうした批判はそうたいしたことはでなく、野党の一番の狙いは安倍氏に対し、彼の野心的計画を全員が支持すると思うのは大間違いだということを片時も忘れさせないことにあるとして、次のように語っている。
クリスティーナ・ヴォーダ氏は国内、対外政策を決定する上でロビー活動用のチェンネルの役割を果たしている自民党内の派閥が少なからず重要な役割を演じると考えている。
クリスティーナ・ヴォーダ氏は、自民党派閥は安倍氏が強い立場を保持しているうちは支持し続けるだろうとの見方を示している。ただし安倍氏の首相任期が終わりに近づくと、党内では政権争いが始まるものと見られている。それでも安倍氏が首相の任期中に自らが考案した改革をやり遂げた場合は、安倍氏が政権を去った後も、それらの改革は残るだろう。