アラクバロフ調整官は、テロ攻撃は7月下旬から8月にかけての米国のアフガニスタン撤退記念日を前に増加したものの、「爆発や銃撃に関しては、テロ活動のレベルは減少している」と指摘している。
アラクバロフ調整官は、アフガン政権を率いるタリバン(テロ活動により国連の制裁下にある)は「ダーイシュ(ISIS)」やアルカイダ (共にロシアでは活動を禁止されている)への対策実施を公言しているものの、「先日、アルカイダ首相のアイマン・アズザワヒリが首都カブールで目撃されたことも含め、昨今の出来事は多少様相を変化させた」と語った。
同調整官は「我々は引き続き状況を注視している。憂慮はあるものの、作業は続けている。ただでさえ、我々はリソースの調達に苦労している中で、当然、昨今の出来事はアフガニスタンへの追加リソースの調達には寄与しない」と指摘する。
アラクバロフ調整官は、国連は、アフガニスタン市民への人道支援を行うために、2022年に50億ドル以上(約6836億円)の資金を調達する必要があり、これが調達されれば、その時点で状況は安定するかもしれないと述べている。
タリバンはアフガニスタン政府軍に対して大規模な攻勢を行った後、2021年8月15日にカブールに入り、翌日には終戦を宣言した。8月31日夜半、米軍はカブール空港から撤退し、20年近く続けたアフガニスタン駐留に終止符を打った。
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