報道によると、米国政府は投資家らの懸念や、原油価格の変動に伴う金融市場のリスク上昇、及び主要国の中央銀行によるインフレ対策との関係から、ロシア産原油の価格上限設定について計画を見直さざるを得ない状況にあるという。米国および欧州連合は、当初の予定よりもより緩やかな価格設定を検討しているとのこと。
ブルームバーグ通信によると、G7とオーストラリア以外は価格上限の設定に同意していないという。
バイデン政権はロシア産原油の価格上限を設定するにあたり、1バレル60ドルであればロシア側は生産コストをカバーし、市場への供給を継続することが十分に可能だと判断しているという。以前の計画で米財務省は1バレルあたり40ドルから60ドルの上限設定を提案していた。
1バレル60ドルに設定する場合、ロシア側はウクライナで特殊軍事作戦を遂行する上での財源を確保できる一方、これによりロシア産原油が市場に流通することから、米国政府は11月の中間選挙が近づくにつれてガソリン価格を押し下げることが可能になるとブルームバーグは報じている。
多くのアナリストらは中間選挙前にガソリン価格の高騰が民主党にとって足かせになっていると分析している。
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