「世界では冷戦と覇権主義のイデオロギーが盛んになっている」=中国・習近平主席

中国の習近平国家主席は、タイのバンコクで18日から開かれるアジア太平洋経済協力会議を前に、「世界では冷戦と覇権主義のイデオロギーが盛んになっている」とする見解を示した。中国外務省が17日、習主席の文書メッセージを公開した。
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中国外務省が公開したメッセージは次のようになっている。

「食料危機、エネルギー危機、債務危機といったものが同時に起こっている。多くの国で社会経済の発展が困難に陥っている。世界では不安定性や不確定性が増している。

 冷戦や覇権主義、一方的行動決定、保護貿易などが盛んになっている。国際標準の歪曲や、経済関係の急転、国際紛争の黙認、協力発展の妨害、これらすべてが当たり前のこととなり、世界やアジア太平洋地域にとって試練となっている」

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一方で習主席は、全体的に見ればアジア太平洋地域の情勢は「安定しているといえる」としている。また、「地域協力はいつも新しい成果をもたらす。平和的な発展と互恵的協力は主目的であり続ける」と多国間協力の重要性を強調した。
習主席は17日、APECの非公式首脳サミットに参加するため、タイを訪れていた。一方、日本の岸田文雄首相もタイを訪れており、両者はこれまでに3年ぶりとなる対面式での日中首脳会談を行った。
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