大阪ガスのLNG調達先、火災で停止中の米輸出基地 12月中旬に一部復旧

大阪ガスのLNG(液化天然ガス)調達先で、6月の大規模火災で操業を停止していた米テキサス州のLNG輸出基地「フリーポート」が、12月中旬に稼働を再開する。完全復旧は2023年3月を見込む。運営会社が18日、発表した。
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11月14日時点で、ガスの液化を行う全3施設、2基のLNG貯蔵庫、船舶用のドックの復旧は約90パーセントに達しているという。11月中には火災で損傷を受けた施設の修理は完了する見込み。
6月の火災当初、運営会社は3週間で稼働再開できるとしていた。だがその後、復旧には長期間が必要だと判明し、一部復旧予定が10月、11月と再三にわたって延期となっていた。
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火災による操業停止を受け、「フリーポート」に出資し、ガスの供給を受けている日本の大阪ガスは大きな損失を被った。
日経新聞によると、代替として割高なスポットガスを購入していることに円安などが相まって、大阪ガスの2023年3月期の連結純利益の予想は前期比78パーセント減の290億円。経常損益段階での損失額は通期で1095億円に上るとみられている。
「フリーポート」はテキサス州のメキシコ湾沿岸にあるLNGの輸出基地。年間1500万トンの生産能力があり、米国のガス輸出の約20パーセントを占めている。また、1日当たり21億立方フィートの天然ガスを液化できる。2021年、米国のガス輸出は記録的な計1 日あたり 97 億立方フィートに上った。
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