ロシアが孤立しているというのは誇大表現
「実際、これは誇大な表現以上の何ものでもありません。ロシアはその地理的、経済的指標から、誰がいかに望もうとも、孤立させることなどできません。
これは、すべての国際的な枠組みにおいて、ロシアを悪魔化しようとし、世界に自分たちの構想を押し付けようとする西側の一種の政治的な目論みです。しかし、諺にもあるように、『犬は吠えても、隊商は進む』のです(悪意ある無意味な批判を受けても、自分のやるべきことを続けるという意)」。
穀物と肥料の供給について
「これは、ロシアがサミットで孤立していないことを証明するもう一つの証拠です。ラブロフ外相は、国連のアントニオ・グテーレス事務総長と会談し、ロシア産の食糧および肥料の輸出緩和に向けたプロセスに関するあらゆる問題について話し合ったほか、世界的な食糧安全保障を目的に、ウクライナの港から穀物と食糧品を安全に輸送する問題についても意見を交わしました。
こうした協議は、穀物輸出合意が120日間延長される上で決定的な役割を果たしたと、11月17日、ロシア外務省が明らかにしています。
その期限は11月18日で切れました。問題は、それを必要とする発展途上国に無償で送り、EUの港に留め置かれた30万トンのロシア産の肥料です。
ロシアは、ラブロフ外相がグテーレス事務総長との会談の中で示したすべての問題が、「パッケージ合意」が延長された120日の間に解決されることを期待しています」。
エネルギー安全保障について
「このテーマは、サミットの議題にも含まれました。なぜなら、世界は、経済発展にブレーキをかける大々的なエネルギー危機の淵に立っているという共通した感覚を持っているからです。ロシアとウクライナの紛争が客観的に見て、世界経済の不安定要素を激化させているとしても、それは唯一の理由ではありません。
そしてサミットでは多くの要素のすべてに目が向けられました。
第一に、コロナウイルスによるパンデミックの影響をすべて克服できていないということです。
第二に、危機の最初の兆候は、昨日現れたものではありません。多くの原因は人為的な性格のものです。それは、ロシア産のエネルギー資源の輸出に対して安易に発動された制裁です。
おそらく、世界のいくつかの国は、たとえそれが困難で、高価で、安定性に欠いたとしても、ロシア産のエネルギーを回避することができるでしょう。しかし世界中がそうというわけではありません。
ロシアに対して厳しい立場を占めている日本ですら、サハリンのプロジェクトから撤退しませんでした。
他の国々は、逆に、ロシア産の石炭、ガス、石油の輸入を増加しています。そしてそのような国に対しては、危機はそれほど深刻な影響を与えていません・・・」。
ウクライナとの協議について
「連帯した西側諸国が、ロシアとウクライナの紛争を拡大しようとしているにもかかわらず、それは地域的なものであり続けています。平和的な解決のために、仲介的な支援を行うことはできますが、直接的な圧力を欠けたり、命令することはできません。そしてもちろん、G20サミットは、そうした問題を解決する場所ではありません。G-20というのは、世界経済と発展に関する問題について解決するために創設されたものだからです。しかしながら、今回のサミットではこうした問題の解決において、大きな成果は達成されず、多くの問題において、コンセンサスを得ることもできませんでした。もっとも、誰も期待もしていなかったと思いますが」。