PNA通信によると、今回派遣されるのは航空自衛隊の「F-15」の2機と60人の隊員。ルソン島のパンパンガ州クラーク空軍基地での演習に参加する。
航空自衛隊は「部隊間交流を実施し、相互理解を促進、防衛協力・交流の進展を図る」と説明している。台湾や尖閣諸島問題で日中間の緊張も高い状態が続くなか、南シナ海で中国と対立するフィリピンを対中包囲網に引き込もうとする考えも垣間見える。
フィリピン軍は21日、中国とフィリピンの双方が領有権を主張する南沙諸島(スプラトリー諸島)周辺の南シナ海上で、フィリピン船がえい航していた浮遊物を、中国海警局の艦船が「強奪」したと発表した。一方、中国側は浮遊物が中国が最近打ち上げたロケットの破片で、現場で「友好的な協議」の末に引き渡されたとしていて、双方の主張は食い違っている。
日本とフィリピンは2021年7月、2022年6月にも人道支援に関する共同演習を行っている。10月には米・フィリピン軍が、「中国の脅威に対抗するため」との口実で3500人規模の演習を行った。その際、日本も30人の自衛隊員を派遣している。
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