世界最強の軍隊を持っているのはどこの国?

ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower)は、世界軍事力ランキングを作成しているリソースの1つ。同サイトのアナリストらは、50項目以上の要素を考慮して軍事力の順位付けを行っている。また戦闘機数、国防予算の規模、国の地理的位置、各国の財政指標や材料および技術指標も加味している。
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世界最強とみなされているのはどこの国の軍隊?

グローバル・ファイアパワーのランキングに入った世界142か国の軍隊の中で現在最も強いのは米軍。米軍には航空機が大量にあり、防衛予算は世界最大。米空軍は、第5世代戦闘機F-22ラプターとF-35ライトニングⅡ、および攻撃ヘリコプターの保有数で世界トップレベル。米国は、11隻の艦艇を含む最大の空母艦隊や、装甲兵員輸送車、歩兵戦闘車両、装甲車などの大型装甲戦闘車両も有している。
軍事分野における米軍の指導的地位は、2023年に約8500億ドル (約117兆8000億円)となる世界最大の国防予算によって支えられている。また米国は世界最大の産油国であり、ランキング作成者は石油をあらゆる戦闘行為の生命力の源と呼んでいる。

欧州最強とみなされているのはどこの国の軍隊?

グローバル・ファイアパワーによると、世界2位かつ欧州1位はロシア。ロシア軍は戦車数でトップを維持しており、現在の保有数は1万2400両。なお、ロシアの2021年の戦車保有数は3500両だった。ロシアは自走砲の保有数でも世界1位(6500門)。また弾道ミサイルや巡航ミサイルを搭載した原子力潜水艦やディーゼル・エレクトリック潜水艦などを含む大規模な潜水艦隊も有している。2022年7月には特殊用途の原子力潜水艦 K-329「ベルゴロド」がロシア海軍に納入された。「ベルゴロド」は水中無人機「ポセイドン」の搭載艦となる。
自衛隊は中国人民解放軍の動きを監視 松野長官

なぜ中国の軍隊は世界最強軍隊の1つになったのか?

ランキング3位は中国。中国は世界で最も人口が多い国だ。その人口の多さが、中国人民解放軍が擁する世界最大の200万人を超える兵力を可能としている。グローバル・ファイアパワーによると、中国は2023年に国防予算を2295億ドル(約31兆8000億円)に増額し、軍事支出で米国に次ぐ2位を維持する。中国は空軍と海軍を発展させている。すでに中国初の国産空母が進水しており、国産の極超音速対艦ミサイルの製造にも取り組んでいる。また中国は、第5世代戦闘機を少なくとも200機保有している。

日本の自衛隊の能力

日本の自衛隊も世界軍事力ランキングの上位5位に入った。グローバル・ファイアパワーは、日本の憲法は防衛とは関係のない自衛隊の活動を制限しているが、これは日本の軍隊強化をさまたげることはなかったと指摘している。日本のヘリ空母の保有数は4 隻で、米国に次いで2番目に多い。駆逐艦の数ではロシアを抜いて、米国と中国に次いで3位。日本には近代的な戦車、重火器を搭載した装輪戦車、米ロッキード・マーティン社が中心となって開発した戦闘機F-35AライトニングⅡもある。

核兵器の備蓄

グローバル・ファイアパワーのアナリストらは軍事力を比較する際、核兵器が抑止力の役割のみを果たすことに期待してその備蓄を考慮していない。一方、専門家らは、核弾頭の90%以上をロシア(5977発)と米国(5428発)が保有していると指摘している。次いで多いのは中国で、350発の核弾頭を持っている。
スプートニク通信は先に、米軍が直面する新たな問題について報じた。米軍新兵には太り過ぎの問題を抱える割合が増えているという。
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