日本維新の会 反撃能力に司令部を含めるよう岸田首相に提言

日本維新の会の馬場伸幸代表が7日、反撃能力(敵基地攻撃能力)を保有した上で対象に司令部や通信施設などを含め、防衛予算を増額するように求める提言を岸田文雄首相に手渡したことが分かった。NHKが報じている。
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提言では、反撃能力の保有は一定の条件のもとで自衛措置として認められることが当然であると指摘されている他、その能力を行使する対象には司令部や通信施設なども含まれるべきであると述べられている。防衛予算の増額については、その財源を増税に頼るのではなく、歳出削減と経済成長による税収増で賄うよう求めている。
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「反撃能力」の実施には自衛権行使の3要件

2日、自民・公明両党は日本国外の領域でミサイル発射を阻止する反撃能力を保有することで合意した。この反撃能力を行使できるのは、自衛権行使の3要件に合致した場合だという。この3要件とは、「武力攻撃が発生して日本の存立が脅かされ」、「これを排除するのに他に適当な手段がない場合に」、「必要最小限の実力行使にとどめる」というもの。
この合意により、自衛隊は防衛に徹し、打撃力は米軍が担うとしてきた日米の役割分担も変化することになる。一方で、反撃能力を実施するタイミングや対象は明示されておらず、能力の歯止めが曖昧との指摘もある。
11月30日、岸田首相は参院予算委員会で、反撃能力について「先制攻撃は国際法違反であってはならない。しっかりと明らかできる制度を作りたい」「米軍としては、こうした敵基地攻撃能力の実施をすることを確認している」と述べた。
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