今月10日、米国空軍のステルス戦略爆撃機B-2スピリットが米ミズーリ州のホワイトマン空軍基地に緊急着陸した。着陸の際に火災が発生し、機体が損傷した。なお、乗員にけがはなかった。現在、事故原因の調査が行われている。
事故を受け、司令部は米空軍で運用されているB-2スピリット20機すべての飛行停止を決めた。
B-2の事故
B-2は2021年9月にも事故を起こしている。このときも緊急着陸し、左翼を大きく損傷した。当時、空軍が実施した調査では、脚部と油圧システムの問題が事故原因だったとされた。1000万ドル(約13億2700万円)かかるという修理は現在も行われている。
米空軍安全センターによると、B-2はその前には2015年、2010年、2008年にも事故を起こしている。2010年の事故では火災が発生し、1機のB-2が大きく損傷した。2008年は離陸直後に墜落した。
核兵器の搭載が可能で米軍最強のステルス爆撃機B-2スピリットは2人乗りで、1990 年代に運用が開始された。またB-2は世界で最も高価な航空機で、装備品を抜いた1機当たりの価格は最大12億ドル(約1597億円)。
今月3日、米国で最新のステルス戦略爆撃機B-21レイダーが初公開された。B-21レイダーはB-2スピリットの後継機。今後10年で置き換えられる見通し。
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