【解説】中国抑止で日米はさらに大接近 MLR創設で合意

日米は2025年までに沖縄に海兵沿岸連隊(MLR)を創設することで合意した。この沿岸連隊は自衛隊と緊密に連携し、中国が攻撃を仕掛けた際に日本の離島防衛を行う。創設の合意は1月13日に行われる岸田首相とバイデン米大統領の首脳会談の前奏として、日米外務・防衛担当閣僚会「2プラス2」で達成された。
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浜田防衛大臣はブリンケン国務長官、オースティン国防長官との共同記者会見で、自由で開かれたインド太平洋地域の国際ルールに則った秩序を支援するため、日米安保同盟の果たすべき役割はかつてなかったほど巨大だと述べた。浜田防衛大臣はさらに、両国は先日、日本が改定した新たな国家安全保障戦略を考慮し、役割分担に合意したと強調した。
2022年12月の安全保障関連3文書の改定で、日本政府が沖縄県に駐屯の自衛隊の強化計画を発表し、日本の最大の懸念が中国であることを明言したことは記憶に新しい。林外相はその際の会見で、「東シナ海の現状変更を図る中国の試み」や「南シナ海での中国の煽動と非合法的な主張」に対抗する日米の意思を指摘している。この目的で南西諸島を含む一連の地域において軍事施設の共同利用を拡大し、合同演習の頻度を高めることが決定された。
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沖縄海兵沿岸連隊の構成は1800〜2000人。対艦ミサイル、上陸用舟艇、オスプレイ輸送機などが装備される。連隊の任務には、敵艦を抑止し、反撃する任務を負う少人数の海兵集団を離島に移動させることも含まれる。また、反撃能力については、人工衛星などの技術で潜在的な標的を特定する協力を深めることで合意している。
日米の国防協力の進展について、中国のグローバルタイムズ紙は隣国中国は注視していると報じている。特に中国人アナリストらは、「日本は台湾付近に自衛隊を配備しつつ、中国に戦略的圧力を加えようとはしているが、これは中国人民解放軍が同地域で自衛隊を凌駕しているという事実は変更できない」、「反撃能力」を拡大しても中国にとっては抑止の要因にはなりえず、日本国民の税金の無駄遣いにしかならないと書いている。
ロシアの高等経済学院、国際政治世界経済学部のオレグ・パラモノフ助教授は、日本の離島の防衛システムを作ろうとする日米の計画の有効性について、次のような見解を表している。

「新部隊の装備では、現在、米海兵隊が使用しているものより軽量な兵器に重点が置かれる。だが、その軽兵器(ドローン、ミサイルなど)も効果は劣ってはならない。新連隊の創設には数年が要されるため、現段階でその能力を中国人民解放軍のポテンシャルと比較することは難しい。沿岸海兵連隊の活動は、自衛隊と緊密に連携するだろうと想定される。

 また、兵站や諜報などの分野で在日米軍の大幅な能力強化が予想されており、これもまた新連隊の効果性に影響を及ぼすだろう。また、在日米軍に沿岸配備型の対艦ミサイルを軍備計画も特筆に値する。そして日本政府が鹿児島県の無人島に日米演習のための大規模な空軍基地の建設を決定したのは『離島へ航空自衛隊を引き寄せる』ことにつながる」

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パラモノフ氏は、日米の防衛分野での接近にはもう一つ別の側面があると指摘している。

「米国は長い間、例えば、オバマ政権時には尖閣諸島など、日本の離島が安保条約の及ぶ圏内に入るのか、それとも防衛範囲は本土のみかという問いに明確な回答を避けてきた。ある種の動きが始まったのはトランプ政権時だ。

 今や米国は明確な回答を出しただけではなく、具体的な計画で確約した。これは明らかに岸田氏の政治的勝利だ。そしてこれは、岸田氏がウクライナ危機に関して示す姿勢への米国からの『感謝』の気持ちなのだろう」

一方で日本のマスコミはこの計画は沖縄県民の反感を買う恐れがあると書いている。沖縄はすでに米軍基地の主な重荷を背負っており、そのせいで他の県に比べて格段に大きな不都合を味合わせられてきたからだ。パラモノフ氏は、「沖縄県民は在日米軍基地問題に関しては、過去数十年間、殊更に否定的な姿勢を取り続けている」として、次のように語っている。

「米軍の駐留による負担をより公平に分配しようとしない政府を、沖縄県民と地元の政治家はある種の差別とみなしている(超国粋主義者らは、沖縄県民は日本の『先住民族』ではない、とさえ考えている)。同時に、日米の中国抑止策は、まさに沖縄とその近海での軍事的活動に焦点が当てられている。米国の計画は兵力増員は念頭に入れていないが、海兵隊の沿岸連隊を創設、訓練する過程そのものが地元民の不快感を増大させかねない。とはいえ、日本政府は地元の政治家との協力でも、住民の反感を「保存し、日常化」することにかけても一定の経験を積んでいる」

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