スン氏はアジアで一国でも米国の覇権を守り、中国抑止に動く操り人形となる国があれば、アジアの危機が訪れる可能性があると指摘し、次のように指摘している。
「アジア諸国のなかで日本は特殊なケースだ。第一次世界大戦、第二次世界大戦のいずれにおいてもパワーポリティクスを唱えていた国であり、過去の侵略は地域諸国に多大な苦痛をもたらした。そして、自らを西側諸国とみなしている。
中国と日本の間には単なる地政学的緊張だけでなく、歴史紛争もある。これらすべてを米国は利用するだろう。中国を封じ込める米国の戦略に従い続ければ、日本はいずれ『アジアのウクライナ』になるかもしれない」
また、米国が日本に配備を計画している中距離ミサイルについては、「中国だけでなく北朝鮮やロシアなどの地域諸国にとっての脅威にもなりうる」と指摘。また、日本は米国に策源地として利用されていることも理解しなくてはならないと警告し、次のように述べている。
「米軍や自衛隊が台湾問題に介入すれば、中国への攻撃に使われる軍事施設は必ず中国からの反撃の対象となる」
これまでに米政府が、日本列島を含む第1列島線(九州・沖縄から台湾・フィリピン・インドネシアの諸島群などを結ぶ中国の海域における軍事的防衛ライン)へのミサイル配備計画について、日本側へ打診していることが明らかになっていた。
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