北朝鮮に倣って
「トランプ政権時代に、北朝鮮が核兵器および最新のミサイルを保有したことが、米国に対し、朝鮮半島情勢のエスカレーションを抑止することとなりました。長年にわたって平和的発展を続け、防衛費を制限してきた日本は今、実質、平和憲法を捨てようとしています。日本政府は現在、防衛費を一気に倍増し、軍事力を強化していくつもりだと明言しています。また米国から、ますます多くの最新のミサイルを購入し、米国との軍事技術協力を拡大しています」
軍事紛争に賭けるビジネス
「日本経済は世界で3番目に大きいものです。しかし、日本の防衛産業施設の創設は、現在、日本経済を長引く不景気から抜け出させるものと考えられています。というのも、日本経済の成長率は、高度経済成長時代のレベルに届かなくなって久しいからです。ですから、防衛産業のポテンシャルを増強し、独自の最新兵器を開発することは、国の経済成長を維持するための一歩なのです」
米国の計画
「米政府には、再び、日本を軍事的に強力なものにするという以外の選択肢はないのです。その目的は、この地域における米国の計画の実現に、機動的に日本を参加させることです。ですから、ますます頻繁に米国と日本の軍事協力、それにNATO諸国の軍事ドクトリンや計画における協力を目の当たりにすることができるようになっています。英国、フランス、その他のNATO加盟国との合同演習も行われています。米国が地域においてクアッドやオーカスを創設し、インドをそれらに誘致しようとすることも、同じ目的を持ったものです。米国の計画へのインドの加入は、インド・太平洋同盟という名称によっても強調されています。このことは、実際的な懸念を呼び起こすものです。というのも、インドと中国の間の対立は残されているからです。ですから、米国が発案し、創設された新たな同盟に日本とインドを引き込むことはかなり危険なものとされているのです」
自分に火をつける:核の目標物は米国外に
「沖縄の人々は、中国や北朝鮮、あるいはロシアとの軍事紛争が起こった場合、自分たちが一番の目標物になることを理解しています。このようなスローガンは、沖縄で止むことのない抗議集会などでももっとも頻繁に耳にする言葉です。当然、攻撃は島民にではなく、米国の軍事基地に向けられたものであるわけですが」
「沖縄を訪れたとき、わたしは住民たちと話をしました。彼らは、日米安全保障条約があるとはいえ、彼らにとっての戦争は終わっていないとはっきり言っています。なぜなら、沖縄県に配備された米軍基地は、沖縄の人々の生活を常に脅かし続けているからです。沖縄は核戦争に備えた米国の国外の主要な軍事基地の一つになったのです。ホワイトハウスは、日本領内に核兵器を保有しているかどうかについて、認めてはいませんが、否定もしていません。しかし、わたしは核兵器はあると確信しています。というのも、沖縄の米軍基地の『戦略的な性格』は、核弾頭やミサイル、爆弾が米国領から運んでくるという状況を避けるものだからです。日本政府はこれを認識しています。しかし公にこれを口にすることはできないのです」
天国は、米軍基地に囲まれた「人質」
「あるいは、美しい珊瑚礁や貴重な動植物を破壊して、新しい島を作るのです。しかし、日本政府は米国の路線に従い、米国の計画を妨害することはできません。ちなみに、沖縄には、島やアジア、南の海に生育しているエキゾチックな植物を集めた素晴らしい植物園があります。ガイドと一緒にこの植物園を見たとき、わたしたちの頭上に、突然大きくて黒い米国のB52爆撃機が現れました。そのとき、ガイドさんは悲しげに笑いながらこう言ったのです。『わたしたちの楽園は地獄にあるのです』と」