【視点】ロシアと日本、隣国である運命からは逃れられない=拓殖大学のワシーリー・モロジャコフ教授に聞く

有名な歴史家で、日本学研究者で、政治学者で、現在は日本の拓殖大学国際日本文化研究所の教授であるワシーリー・モロジャコフ氏がロシア・モスクワに一時帰国した。モロジャコフ氏は、ロシアと日本の数多くの学会のメンバーに名を連ね、国家蔵書家同盟の設立者の一人であり、これまでに600以上の論文と40冊の著作を発表している。また執筆した「後藤新平と日露関係史」で、アジア・太平洋大賞を受賞した。モロジャコフ氏は、いうまでもなく、母親のエリゲナ・モロジャコワとともに、ロシアの日本学を大きく発展させた人物である。そんなモロジャコフ氏に、日本での活動、現代の紛争の歴史的背景、そして露日関係の展望について、「スプートニク」がお話を伺った。
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ワシーリー・モロジャコフ氏

文学と政治、その両者の関係に惹かれる

モロジャコフ氏の最初の著書と卒業論文は、19世紀後半、日本開国から第一次世界大戦終戦までのヨーロッパとロシアにおける日本のイメージがテーマとなっている。
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モロジャコフ氏の著書「日本のイメージ」

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露日関係史に関するモロジャコフ氏の著書

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著書「激動に生き残る日本」

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著書「ロシアと日本:黄金時代」

露日関係の黄金時代

ワシーリー・モロジャコフ氏は、露日関係の全盛期は1906年から1917年だったとの見方を示している。
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歴史を知らずに現代の情勢を理解することは不可能である

モロジャコフ教授は、現代の多くの出来事の根源は過去にあると考えている。同時に、教授は、現代の道徳的評価を過去の出来事と結びつけることには絶対的に反対している。
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日本人はときに一つのモデルを別の物事に当てはめようとする

日本人にとって、ポストソ連期に何が起こっていたのかを理解するのは非常に困難なことである。それはウクライナについても同様である。
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ジャーナリズムの代わりに現れたプロパガンダ

露日関係はリセットできるか?

モロジャコフ氏は、露日関係の改善に関して楽観的な見方はできないとしつつ、文化的、学術的協力があれば、それが大きな利益をもたらす可能性はあると考えている。
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ロシアに文化外交の戦略はない

モロジャコフ氏は、日本が積極的に自国の文化を世界に広げていることは何ら悪いことではないとした上で、ロシアが自国の魅力的なイメージ作りに消極的であることを嘆いている。

隣国である運命からは逃れられない

ロシア人は、多くの面でステレオタイプに偏っているとはいえ、依然、日本、日本文化に対する関心を持っている一方で、日本ではロシアに対する関心は低下している。
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