報道によると、連絡事務所にはNATO職員1人が常駐する。事務所は、NATOが日本や韓国、オーストラリア、ニュージーランドなどの同地域の主要なパートナーと定期的に協議するのを可能とする。これは中国という「地域全体の脅威」のみならず、ロシアに対する「伝統的な関心」に起因しているという。
またNikkei Asiaによると、NATOと日本は近いうちにサイバー防衛、先端技術、偽情報対策などを盛り込んだ「国別パートナーシップ協力計画」(IPCP)を改定する予定。
事務所開設案は、今年1月末にNATOのストルテンベルグ事務総長が訪日した際に岸田首相との会談で初めて議論され、その後、NATO全加盟国に事務所の開設プロジェクトが伝えられたという。
なお、日本側が事務所の場所を提供してそれを維持するのかどうかは今のところ明らかになっていない。記事では、日本が経費を負担するとしたら、これはNATOとの防衛協力の新たな段階を象徴することになると指摘されている。
「NATOのスパイ拠点」
スプートニク通信は、NATOが東京に連絡事務所を開設するというニュースへの中国のSNS利用者の反応を集めた。
WeiboユーザーのShuaizi shuiping tiancheng yijiaqinさんは、NATOのグローバル化はもはや避けられないものになりつつあるとの考えを示し、「ロシアのヨーロッパ部分はすでに打撃を受けた。次は東アジアの番だ」と指摘している。
ユーザーのShuijiao bababaさんは、東京に開設される事務所はNATOのスパイ拠点になる可能性があるとの見方を示した。
また複数のWeiboユーザーは、日本にNATO事務所が開設されるという情報を背景に中国はウクライナにおける特殊作戦でロシアを支援するべきだという考えを示した。ユーザーのyesecha yuxiangさんは「ロシアを全力で支援する必要がある。ロシア・ウクライナ紛争の主な首謀者はNATOとその主人である米国だ」と指摘した。
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