MCISは、世界の安全保障上の重要課題への解決策を模索すべく、防衛機関、国際機関、非政府組織の代表者が一堂に会する毎年恒例のフォーラム。今年は76カ国から国防相、制服組幹部ら800人以上が出席する。
開幕式でラブロフ外相は、AUKUS（米英豪）の協定で豪州が原子力潜水艦の保有を進めていることに触れ、米国の核政策に懸念を表明した。
「現在、軍備管理と不拡散の分野での米国の様々な重要協定は、転覆してしまった。世界の安全保障の基礎の一つ、核兵器不拡散条約さえ侵害される恐れがある。例として、我々が今観測しているAUKUSによる核プロジェクトがある」
一方、ラブロフ氏の後に登壇した対外情報庁（SVR）のセルゲイ・ナルイシキン長官はBRICS（ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ）の枠組みに注意を向けた。
「BRICSは自由で平等な多極世界の基礎を築く『レンガ』となる。すぐにそれに新たなレンガや柱が追加され、多極世界は成長、強化される。人々に主権とアイデンティティを与え、実体経済を発展させる。世界中の誰もこれを破壊することはできない」
このほか、開会式ではセルゲイ・ショイグ国防相も演説したほか、ウラジーミル・プーチン大統領もビデオメッセージの形で出席者に呼びかけた。
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